桜前線が北に向かって駆け上る春、小さな町・岩手県白浜町で、誰も予想していなかった“おいしい奇跡”が生まれました。そば屋店主の宇津木徹也さん(54)とお好み焼き屋女将の神原椿さん(42)の何気ない会話から始まった一つのプロジェクトが、町を温かな団結で包み、全国からも大きな注目を集めています。
きっかけは、椿さんが店で使う予定だった特産の海苔が、納入の手違いで大量に余ってしまったことでした。「せっかくの白浜海苔、何か無駄にせず使えたら…」と途方に暮れていた椿さんに、そば屋の宇津木さんが「うちのざるそばに、その海苔をたっぷり使わせてもらえませんか?」と声をかけました。それをきっかけに、2人のお店に通う常連客たちも巻き込んで、“海苔で町を元気にするプロジェクト”が急遽立ち上がりました。
プロジェクトの第一弾は、“海苔乗せそば”と“海苔たっぷりのお好み焼き”を同時に提供する合同イベントでした。当日、神原さんの店には、海苔とそば粉の香りが溢れるお好み焼きが並び、宇津木さんのそば屋では、どんぶりから海苔があふれそうなほど豪快にトッピング。町の人々は「2つの味が一つになった瞬間、なんだかほっこりしました」「海苔が主役になるなんて初めて!」と、思い思いに声を弾ませていました。
この催しは子どもたちにも大人気。地元小学生の佐川柚葉さん(10)は「家族でお好み焼きとそばを一緒に食べたのは初めて。海苔がふわふわでおいしかった」と笑顔を見せます。教師の黒澤理恵さん(38)は「食文化を超えて協力し合う姿勢が、子どもたちにも良い影響を与えています」と話します。SNSでも「白浜町行きたい!」「海苔とそばとお好み焼き、全部大好き」という投稿が数多く寄せられました。
町の絆を強く感じた宇津木さんは、「海苔の香りが、これからも町のみんなの心をつないでいく架け橋になれば嬉しい」と語ります。神原さんも、「食べものが人を結ぶ力を、改めて感じられた」と感慨を込めます。イベントの売り上げの一部は、町の福祉活動に寄付されることも決まっており、“おいしいご縁”が、地域のみならず多くの人々の笑顔につながっています。
海苔とそばとお好み焼きが起こした小さな奇跡。春風とともに、白浜町には今日も人々の優しい気持ちと笑顔があふれています。
コメント
子どもがニュースを読んで「行きたい!」って大はしゃぎでした。地元の食材でみんなが集まるなんて素敵ですね。我が家も今度、おうちで“海苔のせお好み焼き&そば”チャレンジしてみます!
昔は町で助け合うことが当たり前だったけど、最近ではなかなか見られなくなった気がします。こういう心温まる話を聞くと、今でも日本はいい国だなぁと思えます。白浜町の皆さん、ありがとう。
めっちゃ楽しそう!私、そばもお好み焼きも大好きなので、海苔プロジェクト本気で参加したいです(笑)SNSで話題になってるのも納得!
いや〜、町のみんなで力を合わせて海苔を活かすなんて、なかなかやるじゃないですか。次はどんなアイデアで盛り上げてくれるのか、こっそり楽しみにしてますよ〜。
白浜町の人たちの優しさが伝わってきて、読んでいてほっこりしました。温かいプロジェクトに自分も関われたらなあと思います!遠くから応援してます!