夜空の下の“みんなのフェスティバル”、願いを叶える新たな絆が誕生

北海道の自然公園で、様々な世代の参加者がカラフルな光るバルーンを夜空に放つ様子。 イベント
願いを込めた手作りバルーンが夜空に舞い上がる、スカイ・フェスティバル2025の風景。

願いを抱いて集まった人々が、空に描いたのは新たな絆と希望の光でした。北海道の郊外に広がる自然公園で開催された「スカイ・フェスティバル2025」は、地上と空がひとつになるような、心と心のつながりを感じられる特別なイベントとなりました。

このイベントは、地元の主婦(39)赤木希美子さんの「子どもたちやお年寄りも、みんなが一緒に楽しめる場所を作りたい」という想いから始まりました。赤木さんは地元の様々な世代、国籍の人々と協力してプロジェクトを立ち上げ、オンラインとオフライン双方で幅広く呼びかけ。結果、東京や沖縄など全国から700名を超える人々が、家族や友人とともに会場を訪れました。更には、フェスの模様を配信するオンライン会場にも、はるか遠くのヨーロッパやアジアの“リモート参加者”が集いました。

メインイベントは夜空に浮かぶ無数の手作りライトバルーンリリース。「叶えたい願い」を小さな短冊に記して、カラフルなバルーンに結びつけて夜空へと放つ光景は、会場の誰もが息を呑む美しさでした。鑑賞していた高校生の岸和田蓮斗(16)は「知らない人とも『どんな願いを書いたの?』って自然に話せた。最初はお祭り目当てだったけど、最後はみんなと友だちになっていた」と満面の笑み。バルーンと共に、参加者の心も空高く解き放たれたようです。

イベントには音楽ライブや地元の旬野菜を使った野外ワークショップ、オンラインでつながる即興コンサートなど多彩な催しも。盲目のピアニスト、高見沢貞夫さん(54)は「遠く離れた福岡の方とセッションできて感激。たとえ画面越しでも音楽で心が混ざると感じた」とコメント。SNSでは「次は現地で踊りたい」「ゼロ距離のつながりってこういうこと」と感動の声が多数寄せられています。

運営メンバーの大学生、野間翔太(20)は「最初は『誰も来ないかも』と不安だらけでしたが、一緒に準備した仲間も、来てくれた参加者もみんな家族のようになれました」と語ります。翌朝、地面に残されたのは色とりどりのありがとうメッセージカードと、空を見上げるたくさんの笑顔。そしてそれぞれの手に、新しい友人との連絡先カードや、お互いを思いやるメッセージが握られていました。

スカイ・フェスティバルを終えた今も、参加者の間では「また集まろう」というオンライングループが自発的に立ち上がり、もう一つの『心のフェスティバル』が静かに続いています。一つ一つの光がつながると、大きな星座が生まれるように―そんな優しくて不思議な連帯感が、今年の春の夜空には確かに浮かび上がっていました。

コメント

  1. 記事を読んで胸がいっぱいになりました。子育てをしていると、子どもと一緒に安心して過ごせる場を探してしまいますが、こんなイベントが近くであったら絶対連れて行きたいです。願いをバルーンに託すなんて本当に素敵ですね!

  2. もうすぐ70歳になりますが、こういう世代を超えた交流が広がるイベントに本当に憧れます。自分も短冊に昔の夢を書いて空へ飛ばしたくなりました。皆さんの優しさが伝わるニュースで心が温かくなりました。

  3. 運営の学生さんたち、かなり頑張ったんだろうな。正直、こういうのって一体感があって羨ましいです。今度開催される時は自分もスタッフとして参加してみたい!

  4. 同じ北海道に住んでる者として、こんな素敵なイベントが開催されたなんて嬉しいです。知らなかったのが悔やまれるくらい。来年こそ家族みんなで絶対行きます、赤木さんにも直接お礼が言いたいです!

  5. バルーンの写真、SNSで見かけました!みんな笑顔で、なんか見てるほうまで幸せになれました。遠くの人と一緒に願いごとを空に飛ばせるなんて、まるで映画みたいで最高です。