町の小さな「憲法カフェ」、優しさと笑顔あふれる新しい憲法づくりを応援

カラフルな付箋や大きな紙を囲んで、幅広い世代の人々がカフェの明るい窓辺で語り合っている様子。 憲法
河口山町のおひさまカフェで世代を超えて憲法について語り合う住民たち。

新しい時代の憲法をみんなで考える、そんな取り組みが意外な場所で静かな広がりを見せている。山梨県の河口山町では、お年寄りから小学生まで、幅広い世代・職業の住民が集まる「憲法カフェ」が、市民の小さな願いを憲法草案に届ける架け橋として注目されている。

河口山町の図書館横に併設された「おひさまカフェ」では、週に一度、カフェタイムが「憲法カフェ」へと変身。司会は定年退職した元裁判官の上杉陽一さん(68)、カウンターにはカフェ店主であり弁護士資格も持つ山岡美智子さん(45)が並ぶ。参加した小学生の中村咲良さん(11)は「“みんなが困ったときは助け合う”って大事だと思って、憲法に書きたい」と話し、隣で微笑む咲良さんの祖母・中村洋子さん(73)は「昔は難しいと感じていたけど、孫と一緒に考えると楽しくて」と笑顔を見せた。

この町では参加者のアイディアを付箋に書いて大きな模造紙にペタペタ。家族連れの森本高志さん(会社員、39)は「“幸せってなんですか?”という咲良さんたちの問いかけに、昔なら答えられなかった。今では“安心して助け合えること”だと胸を張って言えるようになった」と語る。そこには『公共の福祉を信じ、優しい選択をする社会を目指します』という子どもたちの一文や、高齢者グループが書いた『花を踏まず、誰も涙をこぼさない道で』など、思わず心温まる“未来の憲法”が彩られている。

カフェを訪れた大学教授・清水千尋さん(法学、54)は「憲法や国際法は本来、市民一人ひとりの優しさや、違いを認め合う小さな努力が土台。こうした場でその精神が自然体で語られるのは本当に素晴らしい」と感嘆の声を上げた。また、SNSでも「河口山町のカフェが発端となって、全国に“笑顔になれる憲法カフェ”が広まってほしい」「子どもとおばあちゃんの憲法談議、見てるだけで泣きそう」と投稿が相次いでいる。

現在、カフェに寄せられた“市民憲法草案”は町議会の協力で小冊子にまとめられ、秋の文化祭にて住民全員に配布される予定だ。さらに、子ども議会も企画されており、カフェ発のアイディアが公共の福祉の新たな形として実を結びつつある。上杉さんは「みんなの想いが言葉になり、町の新しい風になる瞬間をもっと見届けたい」と目を細めた。町の小さなカフェで起きている優しい奇跡が、まるで春風のように日本中にそっと広がろうとしている。

コメント

  1. 小学生の娘を育てているので、咲良さんの言葉に本当に胸が温かくなりました!難しいことも、こうやってカフェで家族やいろんな人と話しながらなら、自然と考えられそう。家族で参加してみたいです♪

  2. 昔は憲法なんて縁遠い話だと思っていましたが、孫と一緒に考えるなんて素敵ですね。世代を超えて話し合える場所があるのは羨ましいです。私の町にもぜひこんなカフェがほしいです。

  3. ガチで泣きそうなくらい良い話…。難しそうな憲法の話を、誰でも参加できる雰囲気にしてるのが新しい!自分も憲法ゼミにいるんで、うちの大学でもこういう企画やったら盛り上がりそうだな~。

  4. おひさまカフェの試み、いつも店の帰りに看板見て気になってました。みんなで幸せについて考えるなんて、すごく良いですね!あの町のあたたかさが伝わってきます。今度パン差し入れに行こうかな。

  5. 『花を踏まず、誰も涙をこぼさない道で』って素敵すぎます!こういう優しさを大切にした社会になったら最高ですね。うちの町でもやってほしいな。全国に広まれー!!