「家族みんなで笑って泣いたあの瞬間を、きっと一生忘れません」――岡山県在住の大橋友紀さん(42)は、昨夏の帰省でまさかの出来事が起こったと語ります。愛犬“もも”が引き合わせてくれた奇跡の数日間は、世代や距離を超えて家族の心を再び結び直しました。その軌跡をたどります。
昨年八月、介護福祉士として働く大橋さんは、ヤングケアラーの高校生・亮太さん(16)、夫・誠さん(45)とともに、兵庫県に住む祖父母宅を訪れました。実家には認知症のある祖母・大橋雅子さん(78)と、朗らかだが頑固な祖父・和夫さん(80)が健在。久しぶりの帰省に家族も心躍らせていたものの、家事や介護、世代間のすれ違いにより、初日はどこかぎこちない空気が流れていました。そんななか、家族のマスコット犬“もも”(柴犬・3歳)が思いがけぬ活躍を見せたのです。
夕食後、祖父が明るく鼻歌を歌い始めると、不意に“もも”が耳を傾け、微かに「ワン…」と鳴きました。その声が突然メロディに乗り始め、祖父の歌に合わせるかのように、お座りしたまま遠吠えで輪唱を始めたのです。驚いた家族が拍手すると、照れくさそうにしながらも祖母が「昔はみんなでよく歌ったもんじゃ」と呟きました。すると、孫の亮太さんもスマートフォンで昭和歌謡を検索し、みんなで即興の合唱へ。気づけば“もも”も合いの手を入れる絶妙なリズム感で、リビングは笑いと感動で包まれました。
ネット上ではこの様子が亮太さんによって「#うちの犬シンガー」として動画投稿され、たちまち拡散。「音楽の力ってすごい」「家族も犬も一緒に“共感”できる場面に泣けた」など、多くの共感の声が寄せられています。動物行動学者の長谷川想一教授も「犬には人の感情に寄り添う能力がありますが、ここまでメロディにノッて“歌う”のは希少です。家族の温かな関係性が“もも”の心も開いたのでしょう」とコメント。
その後、家族はお互いの思い出や悩みを自然に語り合うように。「ワンオペ育児で悩んだ話」「介護疲れと孫の成長」など、それぞれが普段声にできなかった気持ちを話し合い、心が軽くなったと言います。亮太さんは「新学期からボランティアで高齢者施設でもギター演奏をしてみたい」と、新たな夢を抱きました。祖母も「毎年この季節が来るたび、またみんなで歌おう」と笑顔に。
一匹の犬がきっかけとなった、帰省先での家族の“再音合わせ”。その夏、岡山と兵庫をつなぐ見えない“絆”が深まったのでした。
コメント
うちにも小学生の娘がいて、最近あんまり家族でゆっくり話せてなかったので、この記事を読んで胸がジーンとしました。犬のももちゃんみたいに、家族みんなで笑い合う時間を大切にしたいです。素敵なエピソードをありがとうございます!
孫と歌った思い出がよみがえってきました。昔はみんなで歌を口ずさんだものです。ももちゃんのような優しい存在が家族をまとめる――本当に心温まる話ですね。また家族で集まりたくなりました。
犬が歌うって本当にあるんだ!SNSでも動画見て微笑ましかったです。自分も音楽好きだから、うちの犬にも試してみたくなりました。家族ってやっぱり素敵だなあと感じる記事でした。
こういうエピソード、なんだか懐かしくて泣けますね。帰省した先で少しぎこちなかった空気がワンちゃんのひと声で一気に和むなんて、映画みたい!ご家族の優しさが伝わってきました。
なんてハッピーなニュース!ニュース記事でこんなにほっこりするなんて久しぶりです。ももちゃんグッズが出たら絶対買いたい(笑)家族の温かさ、最高です!