かつて子どもたちの笑い声が響いていた長野県の旧山野小学校に、今年春ひとつの“幸せな再生”が訪れました。地域の子どもたちの呼びかけで集められた古い電池が、気候変動に立ち向かう新しい取り組みにつながり、人と自然を静かに結び始めています。
物語の始まりは、6年生の今泉けいた君(12)が校長の宮下貴美子さん(62)に問いかけた一言でした。「使い終わった電池って、どうなるの?」。これをきっかけに、小さな地域の子ども会が“エコ電池あつめ隊”を結成。町内35世帯から「ありがとう」のメッセージとともに、使い古された乾電池やボタン電池が次々と集まりました。
集まった電池は、地元の発明好きな陶芸家・成瀬進さん(48)が協力し、蓄電池の材料として生まれ変わります。成瀬さんの工房で独自に改良を重ねた蓄電池は、竹炭を使った自然循環の技術。廃材の木枠とともに作られる蓄電システムは“ひかりの本棚”として図書館に設置され、夜になると児童たちが描いた植物や動物の絵を優しく照らします。
図書館に通う小学2年生の伊東ほのかさん(8)は「自分たちの電池が本や絵を明るくしてるって、すごくうれしい!」と笑顔。学校を卒業した大人たちも「また戻ってきたくなる場所ができた」と懐かしそうです。町外からも見学者が訪れるようになり、古い棚を使った“サーキュラーエコノミー展示コーナー”では、気候変動や資源循環について、地元の語り部がワークショップを開いています。
SNS上では「小さな行動が集まって大きな力になる」「ひとりの疑問が町の光になった」と温かなコメントが。気候変動の大きな問題も、こんな小さな想いから少しずつ変わるのかも――そんな希望を感じさせる、里山に灯る優しい光です。
コメント
子どもたちの発想と行動力に感動しました!毎日子育てに追われていると、こういう小さな疑問やアイデアから大きな変化が生まれるんだなぁ…と本当に元気をもらえます。うちの子にも読ませたいニュースです。
わしらの時代にはなかった発想じゃな。使い終わったものをみんなで工夫して再利用する、ええことじゃ。昔の学校にまた子どもの声が戻るのも、ほんに嬉しいことです。
最初は電池集めって地味かな~と思ったけど、最後に図書館がぴかぴか光るの、めっちゃいいやん!環境問題って難しそうって思ってたけど、こういう優しいアプローチなら自分も手伝ってみたくなった。
こんな優しいニュース、涙が出てきますね。廃校になると寂しかったけど、子どもたちの力で新しい居場所ができて、本当に幸せな気持ちです。私も電池集め、参加したいな。
素敵なお話!小さな疑問がきっかけになって、町中を巻き込むアクションになるなんて、もっと広まってほしいと思いました。こういう記事を読むと、明日また頑張ろうって思えます。ありがとうHFN!