選べるご近所サブスクカフェ、地域をまるごとつなげる新たな絆の輪

カフェの中で、さまざまな世代の人々が木のテーブルを囲み、自家製のパンやジャムを分け合いながら和やかに会話している様子。 サブスクリプションモデル
月に一度のサブスクカフェでご近所同士が手作りの味を分かち合う風景。

ひと月に一度だけ開く『サブスクカフェ・トワリング』が、新しい形のご近所付き合いを生み出しています。定額制のこころ温まる仕掛けに、暮らしの中に小さな喜びと驚きが舞い込む、と話題を集めています。

北国の港町で小さなカフェを営む野田友紀夫さん(46)は、地域の人々がちょっぴり元気をなくしているのを心配していました。大雪の日にお店を閉めていたとき、年配のお客様から『誰かとゆっくりお茶したい。けれど毎日は来られない』という一言がヒントに。思い切って“月に1回だけの定額制カフェ”というアイディアを考案したのです。

このカフェのサブスクリプションは、事前登録しておくと毎月第3土曜日にだけ開かれ、その日に限り『ご近所交換メニュー』が楽しめます。メニューはお客さんが自宅で作って持ち寄ることもでき、自家製ジャムや焼きたてパン、家庭のケーキ、畑で採れた野菜スープなどバラエティー豊か。ふだん顔を合わせることがなかった隣町の人とも自然に交流が生まれる場になりつつあります。

何より心強いのは、サブスクの会費の一部が地域の困っている家庭のサブスクリプション費に回されること。そのためカフェにはまったく初対面の親子や、引っ越してきたばかりという若い夫婦、近所の自営業者など、さまざまな世代や立場の人たちが集まり、自然と打ち解ける様子が見受けられます。ある利用者の成田早紀さん(39)は『毎月楽しみができて、いまでは娘と一緒に旬の野菜スコーンを作っています。何気ない声かけが大切に思えるようになりました』と笑顔で語ります。

SNSにも『#ご近所サブスク』の投稿が増加中。お裾分けしたレシピで今月のメニューが広がり、遠方からも参加希望の相談が来るほど。コミュニティ運営の西田茂夫さん(55)は『定額だからこそ、気兼ねなく継続できる。ふとした縁が何よりの財産ですね』と話します。地域をまるごとつなぐ小さな“定額制のしあわせ”が、全国にもじんわり広がり始めています。

コメント

  1. 子育て中の身として、こういうご近所の交流の場って本当にありがたいです。普段は忙しくてなかなか話せない方ともおしゃべりできて、娘もいろんな大人の方に可愛がってもらえて…来月のメニュー何にしようか今から親子でワクワクしています♪

  2. 昔は近所で集まって家の手作りを持ち寄ったものだけど、今の時代にこんなカフェがあるなんて嬉しいね。毎月一度の楽しみがあると、週の過ごし方も変わるし、若い人たちとの会話も刺激になるんだよな。長生きするもんだ。

  3. うちのアパートの近くにもこんなカフェできたら絶対通いたい!実家を離れてから、地域の人と知り合う機会ってほぼないから、こうやって自然に交流できるの羨ましいです。学生割とかあったら最高〜

  4. おそるおそる引っ越してきたばかりだったけど、このカフェのおかげで地元の皆さんと仲良くなれました。自分のケーキが喜ばれたときの温かい気持ち…今でも忘れません。誰でも受け入れてくれる雰囲気に感謝です。

  5. 普段は仕事でバタバタしてるけど、こういう月1の集いがあるとホッとします。自分も畑の野菜持ち込みたいな。会費の一部が困ってる家庭にまわるのも素敵。これ、他の町にも広まってほしい!