「通勤が楽しみになるバスができた」とSNSで話題を呼んでいるのは、東北地方の町・奥花(おくはな)市で導入されたサブスクリプション型バスサービス。ほんのりピンク色の小型バスは、月定額1,000円で乗り放題という手軽さだけでなく、乗客と運転手、さらには地域の絆までも深める“ある仕組み”が評判を呼んでいる。
運営会社のスマイル・ルート社が始めたこのサービスには、音声認識AIを使った『お礼サブスク』機能がある。乗車時や降車時に「ありがとう」「おはようございます」などの一言が自動で記録され、運転手や他の利用者に“お礼ポイント”として毎日送信される。不思議なことに、このポイントが一定数に達すると、乗客や運転手のもとに地元の農家から無農薬野菜や温かい手紙が届く仕組みだ。
導入から3ヶ月、バスの継続利用率は97%に到達し、解約率は歴史的な最低水準を維持している。特に注目を集めたのは利用者の反応だ。会社員の鈴森冬馬さん(38)は「朝の一声だけですごく一日が気持ち良くなるし、知らない乗客とも温かな雑談が自然と生まれるようになった」と笑顔を見せる。運転手の蜂谷美代子さん(62)も「以前は乗客と目すら合わさなかったけど、今は顔馴染みが増えカスタマーサポートに相談する人も少なくなった」と話す。
この新しい仕組みは、町内の小学生がボランティアで『ポストマン』となり、野菜や手紙を配達する役も担う。受け取った人が次の“ありがとう”や手紙を返せるよう、マイクロサブスク形式で「リレーカード」が同封されている。地元の70代主婦・乙川春子さんは「健康の話や昔の奥花の風習まで、手紙で交流するのが毎月の楽しみになった」と微笑む。
SNSには「この仕組みが全国に広がってほしい」「忙しい毎日にほっとする時間ができた」「月々の定額料金で、素敵なギフトまで付いてくるなんて最高」といった声があふれている。サブスクを単なるサービス利用にとどめず、人と人の絆や思いやりへと発展させたこの取組み。専門家の三谷優人氏(SaaS研究家)は「デジタル時代でもアナログな“優しさ”の循環が価値を生み出す良い例」と評価している。今後も、季節ごとの手作りギフトや体験型サブスクが続々と検討されているという。
コメント
子どもが毎朝「ありがとう」って言うきっかけが増えそうで、すごく素敵ですね。バスだけじゃなく、家でも自然と「ありがとう」が増えてくれたらいいなと感じました。うちの町でもぜひやってほしいです!
昔は隣近所で野菜や手紙をやりとりしたもんだが、今はなかなか出来んからね。こうやってまた優しい輪が広がるのは、本当にありがたい。元気もらいました。
定額で乗り放題なうえに、人とのつながりやプレゼントまで付いてくるなんて画期的すぎ!毎日ちょっとしたワクワクがある生活、憧れます。うちの地域でも導入してほしいです!
いつもお店の前を通るバスが、乗ってる人たちみんなニコニコしてて不思議だったけど、この記事を読んで納得しました。奥花市、なんだかどんどん元気になってますね。
そうは言ってもAIとかポイント制度とか、最初だけ盛り上がってそのうち飽きられちゃわないか心配。でも、みんなが本当にありがとうを伝え合えたら…世の中もっとあったかくなりそう!応援してます。