きらびやかな照明のかわりに瞬く星空。人気2.5次元ミュージカルの舞台俳優やスタッフたちが、ファンと共に手作りのアウトドアイベントを行う「キャンプファイヤープロジェクト」が始まり、SNSを中心に話題を集めている。役者と観客の境界を越え、焚き火の炎を囲みながら生まれる温かな交流に、各地から感動の声が届けられている。
企画の中心となったのは、舞台『華刀伝』で人気を博した俳優の有馬嵩人(ありま たかひと・27)。彼が「舞台の外でも、皆さんともっと近くで心を通わせたかった」と発案し、同じ2.5次元俳優仲間の佐伯優真(さえき ゆうま・31)、新人脚本家の美園あおい(みその あおい・24)らが賛同。山梨県のキャンプ場で、普段は劇場でしか会えない出演者および衣装チーム・小道具スタッフも参加し、ファンを交えた特別な野外イベントが実現した。
イベントでは、参加者たちが役者と一緒に舞台衣装のリメイク体験に挑戦。使い終えた衣装や小道具を自由な発想でアレンジし、一夜限りの『焚き火ステージ』で披露。観客席のないオープンスペースを生かした“輪になって見る即興ミニ劇”では、観る人と演じる人の垣根が自然と消えていった。小学生の舞台ファン・坂本瑞季さん(11)は「推し俳優の有馬さんが自分にマントの羽織り方を直接教えてくれて、すごくドキドキしました!」と輝く笑顔を見せた。
一夜を共にした焚き火の時間は、舞台や推し活の新しい在り方を感じさせた。参加者の間ではそれぞれに“思い出の木片”として、使われた薪のかけらを互いに交換し合う風習も自然発生。その中には、キャストが手書きでメッセージを書いたものもあり、SNSには「一生の宝物」「推しと一緒に過ごせた、かけがえのない夜」という投稿が溢れた。
プロジェクトの終幕では、有馬さんが「これからも、演者も観客も同じ景色を見て、同じ炎で温まりたい」と呼びかけた。脚本家の美園さんは「劇場も素敵だけれど、こうして皆で作る舞台はもっと素敵」と語った。冬の始まり、ふとした偶然から始まった手作りの夜は、心の奥で温かい火を灯し、やがて今後の新作ミュージカル制作にも影響を与えていきそうだ。



コメント
うちの娘も2.5次元舞台が大好きなので、こんなイベントがあったら絶対に連れて行きたかったです!役者さんと直接関われるなんて、子どもにとっても一生忘れられない思い出になりますね。素敵な企画だと思います。
まさかご近所のキャンプ場でこんな楽しそうなイベントがあったなんて…!普段は静かな山も、こんな風にみんなの笑い声が響いて賑やかだったと思うと、こっちまで心が温かくなりますね。また開催される日を楽しみにしています。
推しと一緒に焚き火囲めるとか夢すぎる…!!SNSで皆のレポ見て、笑ったり泣いたりしてました。推しの手書きメッセージ入り木片、正直ガチで羨ましいです。次は絶対行きますっ!
若い方たちが集まって舞台を囲み、直接交流できるなんて、昔の町内会のお祭りを思い出します。役者さんもお客さんも一緒になって一つの時間を作る、その温かさが記事からも伝わってきて嬉しくなりました。
衣装のリメイク体験、すっごく楽しそう!舞台で使われたものにまた違う命が吹き込まれるって素敵ですね。次は私も、ちょっとだけでもお手伝いしてみたいな〜。