「知らなかった世界が急に身近になる」——そんな喜びが、今、メタバース空間の図書館で巻き起こっています。架空都市「ミロク市」のZ世代たちが始めた“語り猫プロジェクト”が、世代や価値観を超えて人々の心をやさしく結びつけています。
ミロク市のバーチャル図書館には、ふしぎな案内役がいます。白い毛並みにきらりと光る青い瞳を持つ猫、ルミ・ブックス(自称・図書猫)。ルミはメタバース内で誰かが図書館に訪れると、悩みや知りたいことを聞き出し、その子の価値観に合わせた本や人物とつなげてくれます。図書館スタッフによれば、Z世代の高校生メンバー、天野みずきさん(17)がルミのキャラクターを提案し、AI技術とショート動画のストーリーテリングを掛け合わせて育ててきたのだそうです。
図書館利用者の中には、内向的な性格で人と話すのが苦手だった大学生の須田ユウトさん(20)のように、「ルミが中立的で少しユーモラスだから心を開ける」と言う声が多く、ルミの“短編動画お悩み相談”コンテンツが、悩みの共有や多様な価値観への共感を生む場として急成長しています。都市部から離れた農村部に住む大木カレンさん(19)は、「自分の生活や考え方が遠くにいる人ともつながる瞬間がある」と嬉しそうに話してくれました。
さらにこの取り組みは、エシカル消費や信頼に基づく推薦にも波及しています。ルミが動画コンテンツの合間に、再生されるおすすめ書籍や雑貨ショップ、地元作家のフェアトレード作品なども紹介する仕組みができあがり、「売り手も買い手もストーリーを知ることで、お互いに敬意と安心感が生まれる」とコーディネーターの道原レンさん(28)は語ります。ルミ自身も時折、「この物語の裏には作者のこんな想いがあるよ」と短い言葉で背景を教えてくれるのだとか。
SNS上では“#ルミと私の図書時間”というハッシュタグで投稿が急増中。「ルミに背中を押された」「全く違う趣味の人と語り合えた」という体験談が溢れ、オンラインのオフ会につながるケースも見られています。「人や本の間に“信じていい橋”ができる気がする」という投稿もあり、Z世代の新しいマーケティングやコミュニケーションの在り方として、地域社会や異世代にも波紋を広げています。
専門家の間では「AIと人、世代と世代、都市と農村を隔てる壁を、やさしいストーリーテリングが溶かしている」という分析が出始めました。未来を担う若い世代が“信頼の物語”を種に、多様性とつながりの花を広げていく——そんなあたたかな変化が、今もひっそり続いています。



コメント
子どもが最近ルミのお悩み相談にハマっていて、親としてもすごく安心しています。こういうやさしいキャラクターが子どもたちの心に居場所をくれるのは本当にありがたいです。私もルミに会いにメタバース図書館をのぞいてみたくなりました。
70歳を過ぎてからはパソコンも難しく感じてましたが、孫に教えてもらってルミの動画を見ました。懐かしい物語のことを教えてもらえて、むかし読んだ本を思い出しました。世代を超えて本でつながれる…なんて考えもしませんでした。良い時代になりましたねえ。
ちょっと人付き合い苦手なんですが、ルミみたいなAIキャラだと気軽に話せて、いろんな本を教えてもらえるのがめっちゃ良き!自分の意見も大事にしてもらえてる感じがあって、なんだか元気が出ます。#ルミと私の図書時間 もっと広まってほしいです。
近所のお店でもこの前、ルミさんが紹介してた小物が飾ってあって、思わず手に取ってしまいました。オンラインと地域がつながる感じ、素敵だなと思います。こういう温かい取り組みが広がっていくと、地域にも元気が出ますね。
最初は正直、メタバース図書館って何かよくわかんなかったけど、ルミと会話してみて超ほっこりしました!悩みも誰かに話せるってこんなに楽なんだなって思った。ミロク市がもっと優しいまちになるといいな!