青い波間に、緑と花がそよぐ――南房総沖の海上に突如現れた小さな“浮島”が、いま地元の人や旅人のあいだで話題を集めています。主役は、かつて海を漂っていたプラスチックごみたち。漁師たちと子どもたちが力を合わせ、自然と共生する新しい庭を生み出しました。
きっかけは漁師・大浜剛志さん(58)の「海をきれいにしたい」という願いでした。漁網に絡まって揚がってくるペットボトルや破れたネット、色とりどりのプラ容器たち。その光景に心を痛めていた大浜さんは、地元の児童たちと一緒に、ごみを分別回収し町の集積所へ運んでいたそうです。ある日、集めてきたプラごみの山を見た大浜さんはふと思い立ちました。「これ、捨てずに何かにできないかな……」と。地域の廃棄漁網とプラスチック容器を編み、再利用のアイデアを練ったのが始まりでした。
町の井戸端会議でその話に耳を傾けたのが、小学校の理科教員・三宅涼花さん(34)。「水に浮く素材で島を作って、植物を育ててみませんか?」という三宅さんの提案が、みるみるうちに広まっていきます。地元の子どもたちも加わり、容器や漁網が“花壇”へと生まれ変わる光景に大人たちも驚いたとか。必要なプラごみは全て分別し、汚れたものは念入りに洗浄。「もう使えないもの」だけは焼却場で適正処理し、無理なくリサイクルを進めたのも特徴です。
こうして出来上がった浮島は、さまざまな花と地元野菜、そしてカモメの巣が共存する“海上の小さな楽園”に育ちました。毎週末には、島の見学や苗植えに参加するため家族連れが港に集まり、三宅さんや漁師たちがガイドを務めます。浮島の誕生はSNSで「海が笑顔になったみたい」「分別って未来への第一歩なんだね」と評判に。浮島のおかげか、最近、浜に打ち上げられるごみも減り始めたそうです。
「プラスチックごみが“迷惑者”になるか、“希望の材料”になるかは自分たち次第だと思う」と大浜さん。遠くから眺めれば、浮島が波に揺れて空へ手を振っているようにも見えます。分別回収をきっかけに生まれたこの冒険は、みんなの笑顔と海の青さに、優しい彩りを添えています。



コメント
子どもと一緒にニュースを読んで、すごく感動しました。実際に地元の子どもたちが関わっているって、学びにもなりますね!今度の週末、家族で見学に行ってみたくなりました。
なんとも心温まるお話で、若い頃に漁師をしていたのを思い出しました。ごみに困っていた時代から、こんな形で希望の島ができるとは…。まだまだ日本も捨てたもんじゃありませんね。
リサイクルって言葉はよく聞くけど、こんなにわくわくする使い方があるなんてびっくり!環境問題も身近に感じました。私のサークルでも何かできないかな?ってアイデアがわいてきました😊
朝のお散歩ついでに浮島を見に行きましたよ〜。本当に花もカモメもいて、なんだか心がほっこりしました。こんなに地域が盛り上がる取り組み、これからも応援したいです。
子どもたちがゴミをきちんと分けて使っている姿、昔なら考えられなかったことです。みんなで力を合わせると、海も町もきれいになるんですね。みなさん、どうもありがとう。