午後2時、ふわりと花の香りが漂うオフィスの一角で、社員たちが静かに短いお昼寝をとっている。ここはベリダン市にあるヒメリカ・テクノソリューションズ社。全国でも珍しい「お昼寝制度」が始まって半年、社内に小さな奇跡が生まれていた。
健康経営を掲げる同社は、年明けに「午後15分のリラックスタイム」を導入した。特徴的なのは、社員一人ひとりが自分の“お昼寝スポット”を自由に手作りできること。ある営業担当の宮内レナ(29)は、手編みのクッションと家から持参した鉢植えで、ひとり用の“森のコーナー”を整えている。「最初は恥ずかしかったけど、思い切ってアロマも置いてみたら、横になって目を閉じるのが毎日の小さな楽しみになったんです」と笑う。
この制度が思わぬ波及効果を生んだ。社員たちが自分好みの寝床を作ろうと持ち寄った観葉植物や多肉植物が、いつしかオフィスの片隅を埋め尽くし始めたのだ。人事部の永瀬志保(45)は「ランチ後に手入れする人が増え、この半年で植物がなんと97鉢。部内SNSで“今日の新芽自慢”が流行して、ふだん無口だった人も急に会話するようになりました」と話す。植物ごとに“里親”を決めて育成日誌を書く仕組みも生まれた。
医療ウェルネス研究所主任の柴山壮太郎(61)もこの変化に注目する。「短い昼寝は集中力やストレス緩和に効果的ですが、仲間と植物を育てる体験が加わると相乗効果が生まれます。身近な自然がメンタルヘルスを底上げしてくれる好例ですね」と分析する。来訪者にも人気で、商談中に花が話題となることも多いという。
実際、社内の定期アンケートでは「以前より出社が楽しみになった」「気分が落ち込んだ時、そっと葉をなでると安心する」といった声が続出。リラックスタイムの後には簡単なストレッチや、植物名を使った謎かけゲームも自発的に始まった。この春、「みんなで一斉お昼寝&花の観察会」も企画されているという。宮内さんは「モニターばかり見ていた自分が、いまは同僚と水やり当番を楽しんでいる。ちょっと驚きです」とほほ笑んだ。
ヒメリカ・テクノソリューションズで育つ幾百の花々は、今日も静かに社員たちを見守っている。お昼寝と植物の優しい相乗効果が、働く人たちの心と体にゆっくり根付いている。



コメント
子育てしていると、ちょっとの休憩が心の余裕を生むことを実感するので、職場でお昼寝&植物に触れられるなんて本当に素敵ですね。うちの子の学校にもこんなリラックスタイムがあったらいいのにな、と思いました。
昔は昼寝なんてサボり扱いだったもんだが、時代は変わったのう。お花に囲まれて昼寝できるなんて、ワシも現役の頃に体験したかった。社員さんたちが元気でいられるわけじゃ。
自分も授業の合間にはよく仮眠してるんですが、植物と一緒の空間は想像しただけで癒されそうです!このオフィス、インターンでも体験してみたい…。
会社の前を通るたび明るい雰囲気だな、と感じていましたが、こういう素敵な取り組みがあったんですね。働く方々がいつも優しい笑顔なのは、お花の力もあるのかも。町全体にも良い循環が生まれそうで嬉しいです。
この制度、めっちゃ羨ましい!PC漬けの毎日なんで、正直ちょこっと仮眠したいし、植物も癒しになりそう。うちの会社も真似してくれないかなー。