フットサルコートにひときわ大きな歓声が響いた。パラスポーツとして人気が高まるフットサルで、ひときわ注目を集めるチームがある。秋田県大館市の「大館レインボーズ」は、車いすや義足の子どもたちで結成されたパラフットサル少年団。その新キャプテンを務めているのは、なんと御年91歳の一ノ瀬厳(いちのせいわお)さん。世代も身体も異なるメンバーたちが、ひとつの目標に向かって団結し、今まさにスポーツの素敵さを地域に伝えている。
大館レインボーズは、地元商店街の再開発に合わせて結成された。「違いを力に変えて、面白いチームを」と話す祖父世代の一ノ瀬キャプテンは、自身も70代で義足となったが、孫に頼まれて指導を引き受け、そのままプレーヤーに。子どもたちからは“ゲンじい”と親しまれる存在となった。昨年の初練習では、車いすの小学生・野本空(のもとそら・10)くんのゴールに、誰よりも大きな声で手を叩いて喜び合った姿がSNSで話題となり、応援メッセージが全国から寄せられた。
今春、大館レインボーズは大会初出場を果たすことになった。メンバーたちは週3回、町の集会所で工夫を重ねながら練習している。年齢も体力も経験もバラバラ、誰もが最初はうまくできず悔し涙もあった。だが一ノ瀬キャプテンは「パスがつながれば、どんな壁でも突破できる。誰かを助けようという気持ちが、みんなの隠れた力になる」と毎回声をかける。子どもたちは自分のできることを伸ばし合い、好きなポジションや好きな練習方法まで提案し合うようになった。
話題となったのは、メンバーが手作りした“お願いバッジ”だ。各自がその日の体調や、他の人に手伝ってほしいことを描いて胸に付ける。例えば「今日はシュートを打てます!」や「スピードのお手伝いお願いします」のマーク。バッジを見たメンバーは、すぐに互いを支える行動を取る。「みんなの思いが見えるから安心」と野本くん。キャプテンの一ノ瀬さんも「自分で発信し、仲間に頼れる力こそ、フットサルの一番の武器」と目を細める。
大館レインボーズの応援団は市内の小中学生や保護者、商店主まで広がりつつある。試合の日には手作りの旗を振り、全力で声援を送る。元気いっぱいのエールに笑顔で応えるチームの姿に、観客席からも「目標を超えた優しさに胸が熱くなる」「一緒にピッチに立っているような気がした」と温かいコメントが絶えない。来季の目標は「誰もが主役になれる1ゴール」を合言葉に、チーム一丸となって練習を重ねている。世代も心も結びつく大館の春。小さな町のフットサルコートが、地域全体を包む温かな希望の舞台となった。



コメント
ゲンじい、素敵すぎます!私も子育て中で、うちの子ができないことも多いですが、このチームのみなさんみたいに思いやりを持って助け合えたらいいなって思いました。親としても励まされるニュースです。
正直、91歳のキャプテンってびっくり!年齢とか障がいとか関係なく、全員でサッカーやってるのがかっこいいです。自分も部活で悩むこと多いけど、パスつなぐことの大切さ、見習いたいと思いました!
ゲンじいのような方がいると、町も若返りますね。昔は私も孫と一緒に遊ぶのが楽しみでした。違いを力に変える、という言葉が本当に温かいです。レインボーズのご活躍、応援しています。
いつも商店街でレインボーズの旗を見かけていましたが、こんな素敵な背景があったんですね。『お願いバッジ』のアイディア、うちの町内会でも試してみたいです。元気をくれるニュースをありがとう!
こういうお話、現実にも増えてほしいなあ。みんなが主役になれるスポーツって最高ですね。ゲンじいも子どもたちも、それぞれが尊敬できる存在。小さな町から大きな勇気をもらいました。素直に感動!