朝の空気に包まれた山形県小国町、駅前の小さな空き店舗に集まるのは、ランドセルを背負った小学6年生たち。そこは今、大人も子どもも笑顔で訪れる“まちのミニバンク”となり、地域の元気な未来を描いている。新しいソーシャルインパクト投資の形が、温かい物語を紡いでいる。
この“まちのミニバンク”は、近年全国で広がり始めた子ども体験型コミュニティビジネスの一つ。中心となっているのは、地元小学校の6年生、紅林和泉さん(12)。和泉さんは自ら提案した企画で、町に眠る空き店舗をリノベーション。「だれでも参加できる金融ごっこ」で地域の人々と一緒に、手作りの通貨“ほっこりコイン”を使い、思いやりを循環させる仕組みを作った。
“ほっこりコイン”は、ゴミ拾いや買い物の手伝い、手作りエコバッグの提供など、小さな“やさしい行動”によって生まれる通貨。町の高齢者や親世代が温かく見守る中、大人も子どもも一緒になって、地域の安心や助け合いを“投資”という形に変えていく。和泉さんは「やさしいことを大きな力にしたい。投資って、お金だけじゃなくて、みんなの“思いやり”でもできると思う」と語る。
ユニークなのは、このミニバンクで集まった“ほっこりコイン”が、町のスタートアップや環境保護団体、障がい者のワークショップ、さらに災害時サポート資金など、多様な目的に“ソーシャルインパクト投資”として使われている点だ。近隣のカフェでは“ほっこりコイン”でドリンクがもらえたり、森の保全活動チームに投票することで新しい木が植えられたり。「コイン経済で人の優しさが可視化される」と喜ぶ声がSNSに溢れている。
専門家の間でも注目は高い。コミュニティ金融研究者の羽柴稔氏(46)は「子どもが主導権を持つインクルーシブなクラウドファンディング。金融商品が“やさしさ”で設計される時代の象徴」と解説。多様な世代や背景を持つ人々が、いきいきと“投資家”になる姿が町に新しい活気をもたらしている。今後、和泉さんのミニバンクをモデルとしたプロジェクトは他県への展開も検討中。誰もが優しさを資本にできる社会へ——小さな手がつくる未来に、町の大人たちは希望を感じている。
和泉さんの友人、渡来瑞夏さん(12)は「小さなありがとう、が世界を変えるって知った。また新しいアイディアも考えてる!」と笑顔で話す。“投資”が人と人とをやさしさで結び、社会を彩る。小さな地方の一角から始まったこの取り組みは、じんわりと広がり始めている。



コメント
うちの子もこういう取り組みにぜひ参加させたいです!学校では学べない“やさしさのお金”が、地域の温かい輪を広げている感じが本当に素敵。和泉さんや皆さんの活躍に心から拍手です!
毎朝このミニバンクの前を散歩で通りますが、子どもたちの元気な声につい顔がほころびます。昔はこんな助け合いが当たり前だったのを思い出しました。みんなで地域を支えるのは本当にいいことですね。
経済学で習う“資本”の意味が、思いやりでも広がるなんて面白い!ミニバンクの仕組み、卒論のテーマにしたいくらいワクワクしました。自分の地元にもこんな場所があればと思います。
え、ほっこりコインでカフェドリンクもらえるの可愛すぎ♡ “ありがとう”で世界が回るって、読んだだけで幸せな気持ち♪ うちの町にもほしい~!
この町に住んでいて本当によかったと思います。子どもたちががんばる姿に毎日元気をもらっています。もし何か手伝えることがあったら、ぜひおじさんにも声をかけてくださいね!