朝の空に架かる虹色の小道の上、パソコンを広げる人々の姿。その場所は「スカイウォーク・コワーキング」。新しく導入されたフレックスタイム制とリモートワーク支援の一環で、架空都市セレンシティに誕生した雲上の共同作業空間だ。天気の良い日の午前9時、ゆるやかな雲の上に伸びる透明なデッキには、子どもから大人まで色とりどりの椅子が並び、風に揺れるフラッグが鮮やかに翻る。
ここでは従来のオフィス勤務にとらわれず、雲の上で好きな時に好きなペースで働ける。毎朝「今日はどこで仕事をする?」と家族で話し合い、虹の下を選ぶ子どもたちも多いという。会社員の折原咲(32)は、「家でもできる仕事だけど、この場所だと見知らぬ人とも自然にあいさつできたり、空の色で気分転換できて楽しい」と顔をほころばせる。
スカイウォークには、全員が自由に使えるコミュニケーションツールが点在。雲形の掲示板には感謝のメッセージやアイデアが日々書き込まれ、ときには「副業でパン教室をはじめました」というお知らせに、近くに座っていた職人がドーナツを差し入れる場面も。評価制度も独自で、「お互いを応援し合う」ことにポイントが与えられ、月に一度、虹色バッジとして表彰される。
また、子連れ参加やシニア世代の学び直し副業も大歓迎だ。60歳の元教師・柳瀬誠は「オンラインの家庭教師と虹の上の読書会を組み合わせることで、世代を超えて交流できるのが嬉しい」と話す。昨年は地域のアーティスト集団がここでアイデアを練り、市の祭りで大規模な雲アート作品を発表したことで、市民の誇りにもつながった。
SNSには「今日はスカイウォークで新しい友だちができた」「雲の上のリモート会議で、初めてリーダーを任され成長した気分」など、ほっこりする声が日々溢れる。「お互いのいいところを見つけて伝え合うことで、働く人一人ひとりの心にも虹がかかる」。この街で始まった雲上の働き方改革が、今、全国へひろがる兆しを見せている。


コメント
子育て中なので、子どもと一緒に雲の上で仕事&お勉強できるなんて本当に憧れます!家族みんなで『今日はどこで仕事する?』って相談できる毎日がきたら最高です。セレンシティの皆さんが羨ましい〜!