2000人分のまごころが資金に――“笑顔が通貨”のピッチ大会が大反響

明るいイベント会場で多数の参加者が笑顔でステージのピッチ発表者を見つめている様子。 ピッチコンテスト
笑顔が会場に広がる“スマイルコイン”ピッチコンテストの一幕。

ピッチコンテストがひと味違う盛り上がりを見せた。「投資します!」の声より先に、参加者たちの笑顔がプロジェクト支援の力になるという、前代未聞のクラウドファンディング企画。その会場はまるでお祭りのような温かさに包まれていた。

都内で開かれた『笑顔が通貨!オープンピッチデモデイ』。アイディアを審査するのは有名企業の資本や著名ベンチャーキャピタリストだけでなく、来場者2000人全員だ。主催のピッチュ株式会社代表、蓮見春斗さん(37)は「目の前の人を一瞬で明るくできるようなビジネスこそ、長生きする。だから“笑顔”をいちばん重視する場にしたかった」と力を込める。

会場では、最新の生成AIを使って支援者全員の笑顔をリアルタイム分析。笑顔が大きくなるほど、その表情を「スマイルコイン」として可視化し、各ピッチの登壇者へ贈れる仕組みだ。たとえば、児童書専門の移動本屋プロジェクトをプレゼンした起業家・日比野まどかさん(28)は、子どもたちに読み聞かせする場面を映し出しただけで3分間に476枚分のスマイルコインが集まった。

笑顔によるコインは後日、支援者たちの“まごころコメント”と一緒に実際の資金として換算される。1枚=10円分で集計され、クラウドファンディングに自動的に反映。参加企業からは「数字だけでなく、読んで涙が出そうな応援コメントが集まるのが本当に励みになる」と好評だ。なかでも、シリアルアントレプレナーの元田哲朗さん(42)が提案した“ひとり親支援カフェ”への応援には、看護師(56)の小林明代さんが「私たちの運営する病院でも子育て家庭の居場所ができたらうれしい」とコメントし、感動的な連携も生まれていた。

この仕組みを開発したのは、AIマーケティング出身の大学生チーム。メンバーの水谷翔太さん(21)は「大人から子どもまで一緒に笑って応援できるコンテストを作りたかった」と語る。SNS上でも「ここにいるだけで何かに貢献できる気持ちになれる」「情熱と笑顔がつながっていくのを目の当たりにした」「小さな気持ちが輪になって、現実のお金や人の流れになるのが素敵」と多くの共感の声が寄せられている。

担当ファンドマネージャーの森下優季さん(35)は「時代が変わっても、人の表情や志はベンチャー支援の原点。これからも“笑顔経済”が多様な課題解決につながる場をつくりたい」と意欲を見せた。新しいオープンイノベーションのかたちから、また1つ、幸せの連鎖が生まれているようだ。

コメント

  1. 子育て中なので、児童書の移動本屋さんのアイディアがとても素敵だと感じました。笑顔が子どもや親の支援につながるなんて、こんな仕組みが全国に広がってくれたらうれしいです。

  2. 昔はご近所さんと笑いあうのが当たり前でしたが、今はなかなか難しい世の中。でも、こうやって笑顔を通貨にして人の輪が広がるのは、なんだか懐かしくてあたたかい気持ちになりますね。

  3. 私もAIを学んでいるので、同世代の大学生チームがこの仕組みを考えたのに感動しました!テクノロジーと人の気持ちがこうやって繋がるの、すごくポジティブで大好きです!

  4. お店には常連さんの笑顔が一番のごちそうだと思っています。世の中が少しでも明るくなればと日々思っているので、こういうニュースを読むとほっとします。支援の形もいろいろでいいんだなって勇気をもらいました。

  5. ひとり親支援カフェの話、すごく心に響きました。笑顔や応援の気持ちがちゃんと届いて形になるって、すごいことですね。自分も誰かのためになれる気がして、読んでいてうれしくなりました。