小さな森の村、動物と人がつくる“共生発電所”が話題に

森のベンチで集めた落ち葉や小枝を持ちながら座る子どもたちと、そのそばで見守る柴犬の様子。 グリーンエネルギー
森之内村の子どもたちが、柴犬とともに“共生発電所”の落ち葉集めを楽しむ一場面です。

長野県の山あいにひっそり佇む森之内村。ここで最近、村人と森の動物たちが力を合わせて動かす“共生発電所”が誕生し、多くの人々の心を温めている。鳥のさえずりや鹿の足音まで“エネルギー”に変えるこのプロジェクトは、村の小さな奇跡としてSNSでも静かなブームを呼んでいる。

森之内村は高齢化と人口減少のさなかに、新たな希望の芽を育てようと、地元の建築士・佐伯みのり(48)を中心に、村民有志と森林生態学者チームが連携。ヤマドリやリス、鹿などが暮らす杉林に、バイオマス発電と“動物由来エネルギー”融合型の小規模発電施設を設けたのだ。落ち葉や枯れ枝を集めてつくる発電用バイオマスは、動物たちが冬ごもりのために仕分けてくれた森の贈り物。さらに、鹿が移動すると振動を検知して発電する“森の道パワーコンディショナー”も敷設されている。

この発電所で生み出された電気は、ZEB(ゼロ・エネルギー・ビレッジ)実現の夢を叶えるため、村役場や小学校、十数軒の民家へ。昨年から村の“灯り祭り”も自家発電100%で開催されるようになった。新設の電力自由化サービス「森リボン」では、村外の希望者にもグリーンエネルギーを提供し、電力自給率はついに120%に達したという。

この取り組みにはカーボンクレジットの共同管理制度や、グリーン投資による支援も導入済み。村のこどもたちによる“落ち葉ひろい競争”をきっかけに、全国から見学希望が絶えない。SNSでも「森之内の灯りはみんなと動物で作ってるって知ってほしい」「小鳥がはばたく度に新しい希望の電気がつくれるなんて素敵!」などの声が広がっている。

専門家の比企健太郎(生態系循環工学・57)は、「生き物と人間が無理なく助け合う形で脱炭素社会が進むイメージのモデルケース。小さな偶然や絆が未来のエネルギーを変えていく、お手本になる村です」と話す。春の訪れとともに“森の電気”は今年もあたたかな光を村にもたらし、柴犬のこはる(3)が見守るベンチの上で、今日も小学生たちが自慢の発電ストーリーを語り合っていた。

コメント

  1. 子どもと一緒に記事を読みました!森の動物たちと人間が協力して村に明かりをともすなんて、心がぽかぽかしますね。うちの子も『落ち葉ひろいしたい!』って言ってました。こんな優しい仕組みがもっと増えてほしいです。

  2. 昔は自然と一緒に暮らすのが当たり前だったけど、今はこうやって新しい方法で繋がれるんだなあと感心しております。森之内村の皆さんに拍手を送りたいです。機会があれば一度ぜひ見学に行きたいです。

  3. これマジで最高!自分も環境サークルで活動したことあるんだけど、動物まで主役になってる発電は聞いたことなかった。うちの大学でもモデルにしてほしいです。森リボンちゃん頼んだぞ〜!

  4. 森の灯り祭りが自家発電100%って、とっても素敵です。近所のお祭りも、こんなエコな方法でできたらいいのに…!森の動物たちにも感謝したくなりました。こはるちゃん、みんな見守ってね〜。

  5. こういう話、ホッとしますね。時々現実は問題が多いけど、こうやって人と動物が一緒に未来をつくるなんて希望が湧きます。自分も田舎育ちなので、懐かしさも感じました。また暖かいニュース、待ってます。