晴れやかな土曜の昼下がり、京都市中心部で開催された「スマイルウェーブ・パレード」。ここでは、アニメ、マンガ、K-POP、Vtuber、映画、そして地元YouTuberまで、ジャンルを越えて集ったファンやクリエイターたちが思い思いの衣装で街を彩った。その歩道沿いには、老若男女、親子、観光客までもが笑顔で手を振り合い、街に鮮やかな虹色の波が広がっていた。
今年で4回目となるこの大規模ポップカルチャーイベントだが、注目を集めたのは公式パレードだけではなかった。漫画家志望の高校生、加賀谷タケルさん(17)は、友人たちと手作りコスチュームで『夜空のフェリシア』のキャラクターになりきり、商店街のすみっこで“即席サイン会”を開催。そこへ、普段は出不精だという近所のご年配グループが「若いエネルギーがまぶしい」と立ち寄り、即席で“人生相談ブース”をオープン。タケルさんの描く漫画に「悩みキャラ」をエールとして加筆してもらうひと幕も見られ、世代を超えた交流があちこちで生まれた。
また、今年新設された“Vtuber・実体化パフォーマンスゾーン”では、ARゴーグルを手にした参加者たちが、実際にVtuberと肩を組みながら、青空の下でファッションショーを体験。小学3年生の西村ミレイちゃん(8)は「推しの“マロンちゃん”が自分の着ているワンピースを褒めてくれた!もう一生の思い出」と顔をほころばせ、AR上のVtuberも感極まったように涙ぐむ演出を見せる場面があった。
K-POPコーナーの特設ステージ前では、街の小さな和菓子店『さつき屋』の店主・楢崎清一さん(58)が、伝統のどら焼きをアレンジした“ハート型K-POPスイーツ”を無償配布。ステージでアイドルを応援する若者の波にも自然と混じり、配り終えると「こんなに海外のファンと話せる日が来るなんて」と店主も感無量の表情だった。SNSには「#感謝どら焼き祭り」のタグ付きで体験を投稿し合う声が溢れ、全国のファン同士による“どら焼き交換便”が自然発生したという。
夕方には、かつてこのパレードで知り合い結婚したというカップル、杉田誠也さん(34)・真理子さん(32)がボランティアとして登場し、“推しを語る広場”で仲睦まじくインタビューに応じた。「私たちの“推し”は、このイベントそのもの。みんなが優しさでつながって、知らない人同士も気楽に話せる時間が大好きなんです」。その言葉が会場中の空気をさらにあたため、帰り際には自然発生的に「来年も一緒に」と手をつなぐ人々の輪が生まれた。
イベント主催者の一人、山口梨沙さん(29)は「“好き”をきっかけにした小さな優しさが、毎年ここでたくさん生まれている。今年も各ジャンルの垣根を越え、多様な人たちが互いの世界を尊重し合う姿に心が温かくなりました」と笑顔で振り返る。パレードが残した虹色の余韻は、参加者の心のなかでしばらく消えそうにない。



コメント
小学生の娘と読みながらニコニコしちゃいました!こんな風に世代や国を越えて、街全体が笑顔になるイベント、素敵ですね。来年はぜひ家族で見に行きたいです。
年寄り仲間で読ませてもらいました。若い人たちの中にお邪魔して人生相談なんて、私たちには新しい体験。みんな優しくて、若返った気分になるねぇ。いい話じゃ。
VtuberのAR体験めっちゃ楽しそう!ちっちゃい子の『マロンちゃん』エピ見てほっこりしました。自分もどら焼き食べながら推し語りしたい~!来年絶対行きます。
毎年見かけるけど、今年はSNSでみんなの交流まで広がっててびっくり。どら焼き交換便って発想が可愛いし、馴染みのお店がこんな形で盛り上げてるのも誇らしいです。また来年も応援します!
読んでるだけで幸せな気持ちになりました😊推しを語って人と繋がれる場所って貴重ですね!夫婦がイベントで出会って結婚したエピソード、まるでドラマみたい。現実にあってほしいなと思います。