住み慣れた町の小さな商店街で、“みんなで作る投資信託”がはじまった。名付けて「こばぬし大作戦」。あらゆる世代が共同出資し、地域の夢や困りごとに投じて、その成果も悩みも分かち合う仕組みだ。はじめは小さな話題だったが、利回りよりも「つながり」を大切にする取り組みが、じわじわと日本中に温かな波紋を広げている。
「どうせなら、金融の商品で“幸せ”も分配したいと思ったんです」。きっかけを語るのは、主婦の佐伯まどか(39)。きびしい金利情勢と、実家の小さな本屋がまた一つ閉店するのを目の当たりにしたことが背中を押した。町のカフェに鳩首集まった10人で、ESG投資や債券、インデックスファンドの仕組みを勉強し、組合型のファンドをつくった。商店街の花壇、子ども食堂、新しいパン屋の開業資金—身近な夢にお金を生かす“ミドルリスク・ハッピーリターン”な投資信託が誕生した。
集まった資金は少しずつ拡大し、今やつみたてNISA口座にも開設サポートができるほど。参加者は上は88歳の退職郵便局員・北林泰造から、下は小学生の山岡ちさきまで200人に増えた。隔月の“笑顔分配会”では、お年寄りが金利で稼いだ分を使い、町で一番美味しいプリンを振る舞う光景も。リターンは金額だけでなく、誰かの新しい挑戦を応援し合える関係と、日々のふとした相談の輪だった。
SNS上でも「事業説明会が近所の公民館で、うちの子がIPO体験ワークショップに参加しました!」「漬物屋さんが頑張れるのは、みんなが債券に出資して応援してくれるから」といった声があふれる。金融専門家の槙尾ひろみ(金融教育NPO代表)は「こうした草の根投資は、“経済成長”の新しいかたちです。ご近所という市場で、小さなリスクと優しさをシェアできるのは日本ならでは」と驚きを隠さない。
いずれ、全国の商店街やマンションの住人ごとに、「こばぬし」型の共同投資信託が芽吹くかもしれない。佐伯さんは「リターンもリスクも“わがこと”として楽しめる。失敗しても一緒に笑えるような投資って、思い描く未来にはきっと必要だと思うんです」と語る。お金を“分け合う”だけでなく、たとえばポケットに残った幸せや、誇らしい気持ちまでも、みんなの間で育てている。いつか、この町の“笑顔株”が、日本中にはじける日が楽しみだ。



コメント
うちの小学生の息子もこの前のワークショップ楽しそうに帰ってきました!お金だけじゃなくて、みんなで支え合って笑顔も増えるなんて素敵ですね。次はどんな夢が叶うのか楽しみにしています♪
88歳になっても、こうして新しいことに関われるのは嬉しい限りです。昔ながらのご近所付き合いが、こういう形で進化するとは思いませんでした。地域の皆さん、これからもよろしくお願いします。
投資ってもっと遠い存在だと思ってたけど、こんな形なら自分もやってみたいです!挑戦も失敗も、みんなで分かち合える雰囲気が最高です。大学の友達にも話してみます!
最近ほんとに商店街が明るくなってきた気がします。花壇の花とか、Kidsカフェの笑い声とか、全部“こばぬし大作戦”のおかげです。プリンの日もまたやってほしい!
自分も最初は「そんなので本当に大丈夫?」って思ってましたが、近所の漬物屋さんがイキイキしているのを見ると応援したくなります。これなら、うちの子も安心して大きくなれそうです。本当にありがとうございます!