趣味地図が架ける温かな絆――町全体が“好き”でつながる日曜大作戦

広場の地面に広げられた手描きのカラフルな趣味マップを囲み、住民たちが思い思いに見たり指さしたりしている様子。 趣味・ホビー
町の中心で住民が手作りの巨大趣味マップを囲み、“好き”を分かち合う穏やかな朝の風景。

新緑がやさしく揺れる日曜の朝、埼玉県の北斗町では、住民たちの手で描かれた“巨大趣味マップ”が町の中心に広がっていました。一見ごく普通の広場に現れたこのカラフルな地図――その正体は、住民それぞれの好きなことを寄せ書きのように描きあげた、大人も子どもも参加型の特別企画でした。

このマップの発案者は、読書とスパイスカレー作りが趣味の主婦・宮本みずきさん(43)。「誰もが“自分の好き”にちょっと誇りを持てて、さらに隣のひとのワクワクにも出会える場ができたら素敵だなと思って」と宮本さん。事前に町内150世帯をまわってアンケートを実施。“御朱印集め”“プラモデル”“映画鑑賞”“囲碁”から“DIY”“書道”“料理”など多彩な趣味が幼い子からシニアまで寄せられ、色鮮やかなイラストとメッセージでひとつの大きな地図となりました。

地図の上では、趣味ごとにゾーンが分かれ、興味がある参加者はそのエリアを“散歩”しながら体験できます。“スパイスカレー作り”のブースでは工場勤務の田村健斗さん(52)が即席クッキング教室を開始。“映画鑑賞”ゾーンでは図書館司書の三輪将太さん(28)が、子どもたちと段ボールシアター作りに精を出します。“御朱印集め”ではマップ内に設けられた“想像上のお寺巡り”のスタンプラリーが密かな人気を集め、スタンプを集めた小学生の高田ひなたさん(10)は「本当のお寺みたいに思い出ができてうれしい」と笑顔を見せました。

町全体を趣味でつなぐ試みはSNSでも話題となり、「こんな休日を待っていた!」「世代や好みが違っても“好き”で話せるのって心があったかいですね」といったコメントが相次いでいます。専門家の益田和人さん(地域コミュニケーション研究者)は「身近なつながりを生む“可視化”によって、互いに無理なく寄り添える雰囲気が生まれる」とこのユニークな試みを評価。

地図づくりの最中、DIYが得意な高校生の米沢拓己さん(17)が急きょ竹を用いた“巨大碁盤”を手作りし、囲碁愛好家のシニアグループと子どもたちが笑顔で対局。会場には自作のお弁当を持ち寄る人も多く、それぞれの“好き”がふんわりと混じるひとときとなりました。今後もこの“趣味マップ”は、季節や町のイベントごとに進化させていく計画で、宮本さんは「町ごとまるごと心の拠りどころになれば」と静かに語っています。ほっとするつながりの風景は、これからも町の中心で温かく育まれていきそうです。

コメント

  1. 子どもが最近、何に興味があるのか分からなくて悩んでいましたが、こうやっていろんな趣味を自由に試せる場があるのは本当に素敵です!町のみなさんの温かさにも感動しました。私も親子で参加してみたくなりました。

  2. 長年囲碁を趣味にしていますが、若い方や子どもたちと一緒に打てる機会はなかなかありません。こうした世代を超えたふれあいの場が町にあること、本当にうらやましいです。うちの町でもやってみたいですね。

  3. DIY好きな友達が作った巨大碁盤、写真で見たけど本当にすごい!自分もプラモデル仲間とブース出してみたいな~って思いました。普段話すチャンスのない大人や小さい子とも、趣味を通じてつながれるのは新鮮でいいですね。

  4. あらまぁ、なんて楽しそうな企画!若い方も年寄りもみんなで混ざって笑ったりできるって、今の時代とっても貴重だと思います。カレーの匂いが広場いっぱいに広がって、おなか減りそう(笑)。素敵な町ですね。

  5. こういうイベントこそSNSで流行ってほしいなって感じます!みんな“自分の好き”を堂々と出せてる雰囲気、読んでてじんわりしました。大学の地域活動でも、真似できるところ探してみます。