全国初「みがき場ばあちゃん学校」開校 70歳からの生涯学習が地域を照らす

ピンク色の入学帽をかぶった高齢の日本人女性たちが、緑豊かな田園に囲まれた校門を笑顔でくぐっている様子の写真。 高齢社会問題
新たな挑戦に胸を躍らせる“ばあちゃんたち”が、廃校を再利用した学校に入学する感動の一場面です。

とある町で、70歳以上の“ばあちゃん”たちだけが通える学校が誕生し、地域に新たな風を吹き込んでいます。「みがき場ばあちゃん学校」と名付けられたこのユニークな学校は、高齢化率が全国平均を大きく上回るこの町で、小さな奇跡を育んでいます。

「ばあちゃん学校」が誕生したのは、兵庫県の山間部、四方を森と田園に囲まれた美作町。2026年春の入学式には、最高齢102歳から70歳まで、24名の女性がピンク色の入学帽に身を包み、まるで新一年生のような表情で校門をくぐりました。授業科目は絵手紙、昔話創作、未来の町づくり研究、畑の野菜料理、AIによる健康体操など、なんとも幅広いものばかり。校舎は廃校となっていた元小学校を活用し、町の若者たちのDIYで復活。教壇に立つのは、「みがき場応援隊」として登録された地元の大学生や子育て世代、さらには小学生も交代で担当します。

毎朝8時、チャイムと共に始まる学校生活。生徒たちは、教室に飾られた家族やかつての仲間の写真に挨拶をしてから、“自分をもっとみがく”1日をスタートさせます。102歳の平岡テル子さんは「仲間と笑う時間が一番の薬。暇も孤独もどこかへ消えた」と話します。授業後には、希望者に在宅医療相談や介護保険の無料個別講座も用意され、「介護」を理由に夢や学びを諦めていた人々からは感謝の声が止みません。

「みがき場ばあちゃん学校」は、それ自体が多世代共生住宅のような役割も持っています。学校内の食堂は、放課後は地元の子ども食堂に、週末は家族と一緒に過ごせるオープンカフェに変わります。高齢者たちが得意の家庭料理を若者や子どもたちに伝授し、逆にタブレットの操作やゲーム、オンライン交流は孫世代が講師になって教えます。世代を超えた知恵と優しさの交換会です。

「町全体が大きな家族になったみたい」と語るのは、初年度卒業生の竹内マリ子さん(85)。彼女は地域SNSで授業の様子を発信し、「おばあちゃん学校のレシピで作ったカレー、うちも家族が笑顔になった」といった声が全国から寄せられています。また開校後は、町の孤独死もゼロに。近隣から「うちの町にも作ってほしい」「元気な高齢者が増えた」といった依頼が増えています。

専門家の城之内樹教授(社会福祉学)は「高齢者の学び直しは身体だけでなく心の健康にも直結する。家族や地域社会との新たなつながりが、未来の介護や孤立を防ぐ鍵となる」と期待を寄せます。「みがき場ばあちゃん学校」で響く茶飲み話と笑い声は、人口減少や高齢社会という課題を、あたたかな希望で包み込んでいるようです。

コメント

  1. 子育て真っ最中の者です!こんな学校が近くにあったら、子どもたちもおばあちゃんたちもきっと毎日が楽しそう。世代を超えて助け合う町、素敵ですね。ばあちゃんの知恵、ぜひうちの子どもにも伝えてほしいです!

  2. うちの母もそろそろ退職して時間を持て余しそうなので、こういう場所が全国にできたらいいなぁと思います。年をとってからも誰かの役に立てる場があるって、生きがいになりますね。自分も将来入りたくなりました。

  3. ニュース見てびっくり!私も美作出身なので、実家の近くがそんな風に活気づいてると聞くと胸がじんとします。大学の活動でお手伝いとかできるかな?おばあちゃん達と学び合うって、めっちゃ新しいし癒しパワーありそう。

  4. 昔はよく近所のおばあちゃんにお茶をよばれて話をしたもんやけど、今はこんな学校があるなんて。わしゃあ入れんのはちぃと残念やけど、こうやって町が笑顔で包まれるのは本当にええことじゃ。

  5. ニュース読んで懐かしい気持ちになりました。遠くで一人暮らしの祖母にも参加してほしくて、記事を送りました。おばあちゃん元気でいてくれて本当に感謝しています。もっとこういう場所が広がれば、みんながあたたかい気持ちで暮らせますね。