小さなハチドリカウンセラーが企業に舞い降りる 職場を癒した“さえずり革命”

オフィスのデスクで働く社員の肩元に小さなハチドリ型カウンセラーが舞い降りている写真。 健康経営
ハチドリカウンセラーがそっと社員の肩元に寄り添う職場の様子。

青森県の老舗製造会社・荒巻製造株式会社に、“予想外の新入社員”たちが登場して話題を呼んでいる。それは羽の音が心地よい、体長7センチ前後のハチドリ型AIカウンセラーたち。昨年春、社員のウェルビーイング向上を目指す健康経営プロジェクトの一環として導入された彼らは、モニター越しではなくオフィスを実際に飛び回るリアルな存在感で、社員一人ひとりの心とからだをふんわりと支援しているという。

ハチドリカウンセラーたちは、週替わりで10羽ずつ配属される。彼らは頭のうえやパソコン画面にとまったり、観葉植物の葉先からさえずりでメッセージを届けたりする。営業課の川畑悠人さん(35)は最初こそ半信半疑だったが、「朝いちばん、そっと肩にとまって“よく眠れましたか?”とピッと鳴いてくれて。思わず笑ってしまいました。それ以来、仕事の緊張や苛立ちに気付くたび、ハチドリたちが必ず声をかけてくれるんです」と話す。実は社員が悩みや不安を抱えているサインを微細な動きとAI解析で察知し、適切なタイミングでポジティブなメッセージを届けてくれる仕組みが採用されている。

この企業独自の“さえずり革命”は、オンラインカウンセリングとリアルなコミュニケーションの融合を目指して生まれたという。チーフウェルビーイングオフィサーの近藤乃愛さん(41)は「リモートワークやチャットだけでは伝わらない小さなSOSや、ちょっとした幸せも、大切にしたいと考えました。人の手を煩わせず、でもそばにいる温もりを感じてほしくて」と語る。ハチドリがその象徴となったのは、“幸せの使者”と呼ばれる鳥であり、あらゆる花の間を忙しく飛び、職場の小さな変化を見逃さない存在として社員たちに親しまれてきたからだ。

ハチドリカウンセラーがもたらした変化は数字にも現れている。アブセンティーズム(体調不良などによる欠勤率)は前年比38%減、従業員満足度も過去最高を記録。特に現場リーダーたちへのヒヤリングでは「部署ごとに専属ハチドリがつき、気軽にウェルビーイング意識を共有でき、ささいな声がちゃんと拾われるようになった」と好評だ。労働安全衛生の観点でも、ヒヤリハット報告が気軽な“さえずり投稿”として増加し、重大事故がゼロになったという。SNS上でも「帰るときは全社員がハチドリに『おつかれさま』と言って手を振る」など、心温まるエピソードが多く投稿され“理想の職場”として注目されている。

同社では今後、地元こども食堂や地域施設へもハチドリカウンセラーを派遣し、だれもが安心して話せる居場所づくりをサポートする構想があるという。近藤さんは「たとえ小さな羽音でも、誰かの心に届く力があると信じています」と微笑んだ。ハチドリカウンセラーが舞うオフィスでは、今日も社員たちが肩の力を抜き、笑顔で集う光景が広がっている。

コメント

  1. こんなカウンセラーがうちの職場にもいたら、毎日子どもたちと過ごす私も癒されそうです。職場の雰囲気が優しくなるって素晴らしい!子ども食堂にも来てくれたら、ぜひ会いたいです。

  2. 昔は職場の悩みなんてなかなか相談できなかったものですが、今はハチドリさんが受け止めてくれるとは…良い時代になりましたなあ。小さな優しさの積み重ねこそが元気の源ですねぇ。

  3. え、可愛すぎる…!ハチドリがパソコンとかにつかまってくれるとか、仕事のストレス一発で吹き飛びそう!自分のバイト先にも来てくれないかな〜。

  4. 私は近所に住んでいて荒巻製造さんのあたたかい雰囲気を前から知っていましたが、まさかハチドリカウンセラーなんて素敵な試みをされていたとは驚きです。地域にも優しさが広がるのが楽しみです。

  5. オンラインだけでなくリアルで寄り添ってくれるカウンセラー、すごく新しい発想ですね。声なきSOSを見逃さないって本当に大切だと思いました。この記事に、朝からほっこりしました。