歌う玄武岩?小さな鉱山町に“結晶のオーケストラ”誕生

山間の寒い朝、玄武岩を並べて叩く子どもと微笑む大人たちが集まっている様子の写真。 岩石と鉱物
瑞霧の町で開催された玄武岩オーケストラの即興演奏会の一場面。

朝の空気がまだひんやりと残る山間の町・瑞霧(ずいう)で、「音を奏でる石」が見つかったと話題になっています。全国鉱物展に向けて準備が進む町に、思いがけない“鉱物の奇跡”が訪れました。

発端は、地質研究部の高校生・丸山あかりさん(17)が祖父と一緒に採石場跡を訪れた際、不思議な音に気づいたこと。玄武岩の巨石に杖がコツンと当たった瞬間、澄んだベルのような音が山に響いたのです。最初は「気のせいかな」と思ったというあかりさんですが、その後も石を叩くたびに異なる高さの音階が生まれ、小さなコンサートのような光景が広がったといいます。

この“歌う玄武岩”がSNSで拡散されると、全国の鉱石好きや音楽ファンが瑞霧に集まり始めました。町では急きょ『玄武岩オーケストラ』と称した即席イベントを開催。鉱山職人・滝沢五郎さん(62)の手で並べられた玄武岩の“音階石”を使って、地元小学生チームが即興で一曲を演奏しました。会場には子どもから大人まで笑顔が溢れ、山々に優しい旋律がこだましました。

専門家の大西博史教授(地質学)は「結晶構造が特殊な響きを生み出すことはあるが、複数の石でまるで楽器のようなハーモニーが生まれるのは極めてまれ」とコメント。大西教授は、観光と鉱物の魅力を伝えるため自作のブラックライト照射装置も寄贈、石が光を放つ様子に子どもたちが歓声を上げました。

来週からは町ぐるみで『鉱物フェス』も開催され、来場者が“歌う石”を叩いて自由に音を奏でることができる特設エリアも設置予定です。「音も光も、みんなを一つにしてくれる」と語る丸山さんの言葉どおり、町の人々と訪れた人たちの心が結晶のようにきらめいています。鉱石採集を趣味にしている会社員(35)は「この町の“音”をお守りに持って帰りたい」と、ささやかな石片をそっとポケットに入れていました。

コメント

  1. 子どもが石が大好きなので、記事を読んでぜひ瑞霧の町に行ってみたくなりました!音が鳴る石だなんて夢みたいですね。家族みんなでオーケストラに参加したら、きっと忘れられない思い出になりそうです。

  2. 昔はよく山で遊んだものですが、玄武岩が歌うとは驚きました。自然の不思議さに改めて感動しています。町の皆さんが一丸となって楽しまれている様子、読んでいて心が温かくなりますね。